アップルは2005年4月12日,Macintosh用のOS「Mac OS X10.4」を発表した。同年4月29日に出荷開始する。これまで「Tiger(開発コード名)」と呼ばれていたもの。デスクトップ用とサーバー用の2製品がある。
 デスクトップ用の主な新機能は,(1)データファイルの検索機能である「Spotlight」,(2)さまざまなデスクトップ・アクセサリ機能を提供する「Dashboard」,(3)繰り返し作業を自動化する「Automator」など。SpotlightはいわばGoogle Desktopを標準装備したようなもので,電子メールや連絡先,予定表,画像などを自動的に整理して表示する。検索の対象はデータファイルの内容と,ファイルに関する情報(メタデータ)。検索対象はこのほか,PDFファイルやMicrosoft Office形式のファイルなど。Dashboardは世界時計やカレンダ,アドレスブック,電卓など14種類を標準装備する。JavaScriptやHTMLを使って実装している。Automatorは100種類以上のライブラリをドラッグ・アンド・ドロップ操作によって組み合わせて自動化処理を作成できる。ライブラリはそれぞれカスタマイズできる。価格は1万4800円。
 サーバー用は「Mac OS X Server 10.4」。64ビットCPUにネイティブ対応しており,データ空間が拡大し,高精度な数値計算ライブラリを実装した。またiChatサーバーやWeblog(ブログ)サーバーを標準装備する。価格は10クライアント版が5万2000円,クライアント無制限版が9万8000円。

(北郷 達郎=日経バイト)