ニコンは2005年2月16日,画面内の画像から顔を認識してピントを合わせる「顔認識AF」搭載したデジタルカメラを発表した。米Identix社が顔認証システム用に開発した顔認識技術「FaceIt」を応用した。
 
 一般にカメラのAF機構は,中央の被写体に対してピントを合わせる。構図の端にピントを合わせたい被写体がいる場合,撮影者は被写体を中央に置いてピントを合わせ,そのフォーカスをロックしたまま撮りたい構図になるようにカメラを動かす。構図に集中しにくく,コサイン誤差と呼ぶ微妙なピントのズレが発生する。顔認識AFを使えば,被写体の位置に関わらず顔にピントを合わせるので構図に集中できる。顔に傾きがついている場合にもある程度対応するという。複数の顔が構図内にある場合は,最も手前の顔にピントを合わせる。

 この機能を搭載するのは,「COOLPIX 7900」「同 7600」「同 5900」の3機種。いずれも光学3倍ズームを備える。有効画素数は7900と7600が740万,5900が510万の1/1.8型CCDを搭載する。価格はいずれもオープン。発売予定日は7900が2005年3月18日,7600が同年4月8日,5900が同年2月25日である。

(中道 理=日経バイト)