サン・マイクロシステムズは2005年1月19日,Javaアプリケーションの統合開発環境「Sun Java Studio Enterprise 7」を発表した。UML(Unified Modeling Language)によるモデリング・ツールを新たに組み込み,UMLの図とJavaのソースコードがリアルタイムに同期するようにした。米Borland Software社の「JBuilder」などと同様のアプローチである。

 Sun Java Studio Enterprise 7には,米Embarcadero Technologies社のUMLモデリング・ツールを組み込んだ。作図できるUMLの図は7種類。クラス図やシーケンス図などソースコードと関連のある図が同期する。UML図またはソースコードのどちらかを編集すると,変更された内容がもう一方に自動的に反映される。これ以外に,大きく二つの新機能を盛り込んだ。一つは,開発したアプリケーションのパフォーマンス解析機能。各メソッド実行にかかった時間やメモリーの使用状況などを計測し,グラフ化して表示する。もう一つは,開発者同士のコミュニケーションを容易にするためのインスタント・メッセージング機能。コーディング作業を意識して開発されたメッセージ・エディタが特徴だ。Javaのソースコードを貼り付けると,コードにインデントを付けて構造を把握しやすくしたり,キーワードをハイライト表示したりする。

 出荷開始は2005年1月下旬。価格体系は2種類ある。一つは,導入企業の従業員数に応じたライセンス方式。1ライセンスあたり550円(税抜き)で1年間利用でき,これを1000ライセンス以上から販売する。このため1000人以下の企業でも,年間55万円(税抜き)が必要となる。もう一つは,開発者ごとのライセンス方式。開発者一人あたり28万4000円(税抜き)で,無期限に利用できる。SolarisとWindowsで動作する。

(八木 玲子=日経バイト)

サン・マイクロシステムズ