ジャストシステムは2004年11月17日,XMLに基づいたドキュメント編集ツール「xfy(エクスファイ)」を発表した。異なる構造を持つ複数のXMLデータを一つのドキュメントとして扱える。同日,無償ダウンロードできるテクノロジ・プレビュー版をWebサイトで公開した。製品化は2005年以降を予定している。

 xfyは,同社が1999年に発表したJava版のワープロ「一太郎Ark」の後継に当たる。一太郎Arkは,作成したドキュメントの内容をXHTML形式で保存していた。今回のxfyはこれを発展させ,XMLに基づいたドキュメント編集ツールとしての性格を強く打ち出した。複数のボキャブラリから成るXMLデータを一つのドキュメントとして扱える。画像を表現するSVG(Scalable Vector Graphics),数式を記述するMathML(Mathematical Markup Language)などを組み合わせて,文字や絵,表計算などさまざまな要素を含む文書を作成/編集できる。

 任意のデータ構造に柔軟に対応するために,プラグイン・アーキテクチャを採用した。新たなボキャブラリの文書を扱いたいときは,そのためのプラグインをJavaで開発できる。またユーザーが手軽にデータの表示形式(ビュー)を変えられるように,XSLT(XSL Transformations)を拡張した独自のスクリプト言語「VCD(Vocabulary Connection Descriptor)」も用意した。製品版には,VCDのスクリプトをビジュアルに記述できるツールが付属する予定だ。

(八木 玲子=日経バイト)

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