米Google社は2004年10月14日(米国時間),同社のインターネット検索サイトと同じ要領で自分のパソコン内にあるデータを検索するソフト「Google Desktop Search」のベータ版を無償公開した。同社のWebサイトからダウンロードできる。Windows XPとWindows 2000のService Pack 3以上に対応。

 Google Desktop Searchは,ユーザーのパソコンにあるデータの中身から索引情報(インデックス)を作成し,それを用いて全文検索を実行する。Google Desktop Searchをインストールすると,自動的にインデックス作成処理を始める。ただこの処理は,ユーザーがパソコンを利用している間は休止する。アイドル状態の間に処理することで,パソコンの処理速度の低下を防いでいるという。検索の対象となる文書はテキスト文書やHTML文書に加え,米Microsoft社のオフィスソフトで作成した文書。具体的にはOutlook 2000以上またはOutlook Express 5以上で送受信した電子メール,Office 2000以降のWord,Excel,PowerPointファイル。さらにAOLのチャット・ソフトを使った場合のチャットの記録や,Internet Explorer 5以上で閲覧したWebページの履歴も対象となる。

 検索は,Webブラウザから実行する。Google Desktop Searchはユーザーのパソコンでhttpサーバー・プロセスを起動しており,これにブラウザでアクセスする。Web検索によく似た,検索語を入れるテキスト・ボックスと,「Search the Desktop」「Search the Web」の二つのボタンがある画面が表示される。Search the Desktopを選べばパソコン内のファイルの検索になる。ブラウザの種類には特に制限はなく,例えば「Mozilla」でも正常に実行できた。

 現時点で公開されているのは英語版のみ。確かに検索画面の説明書きなどは英語だが,Word文書中に含まれる日本語文字列なども無事に検索できた。Googleは,英語以外の言語版も今後公開する予定。

(八木 玲子=日経バイト)