シマンテックは2004年9月16日,個人向けセキュリティ製品「ノートン・インターネットセキュリティ 2005」を発表した。今回のバージョンでは特に個人情報漏洩防止機能を強化するとともに,使い勝手を向上させる機能を盛り込んだ。同年10月15日から1万290円で販売する。

 新機能は大きく六つある。(1)アウトブレーク警告機能,(2)一時的な機能の無効化,(3)プリインストール・スキャン,(4)Yahoo!メール・サポート,(5)フィッシング・メール検出,(6)言語フィルタ――である。

 (1)は爆発的な感染拡大が予測されるワームをユーザーに通知する機能。これにより,ユーザーにパターン・ファイルのアップデートを促し,不用意な添付ファイルの実行を抑止することを狙う。

 (2)は一定時間だけインターネットセキュリティの機能を無効にする機能である。5分間だけ機能を無効にしたり,再起動時まで機能を無効にしたりできる。システムトラブル時に障害原因を調べるために,ウイルス対策ソフトの機能をオフにすることがあるが,オンに戻すことを忘れて運用する事態を防止する。

 (3)はインターネットセキュリティをインストールする前に,ウイルス対策機能を無効にする機能をもったソフトウェアがいないかを調べ,問題があればそれらを取り除く機能である。最近のスパイウェアは自らが検知されるのを防ぐためにウイルス対策ソフトを停止する機能を持つものがあるが,これを未然に防ぐ。

 (4)はWebメールであるYahoo!メールと連携し,スパムメールを駆除する。

 (5)はメールで表示しているURLと実際のリンク先が異なる場合などにメールを破棄する。

 (6)は選択した言語で書かれたメール以外は受信しないようにする機能。例えば,日本語のみを選択しておけば,英語や中国語のスパムメールを受け取らずに済むようになる。

(中道 理=日経バイト)