Wi-Fi Allianceは2004年9月1日,相互接続性テストにおける新たな認証プログラム「WPA2(Wireless Protected Access 2)」の認定製品を発表した。WPA2は現行のセキュリティ認証プログラム「WPA」を強化したもの。2004年6月に規格化されたIEEE802.11iに準拠している。WPAとの違いは新しい暗号方式AES(Advanced Encryption Standard)に対応することである。認定を受けた製品は,米Atheros Communications社,米Broadcom社,米Cisco Systems社,米Instant802 Networks社,米Intel社,台湾Realtek社のアクセスポイントや無線LANカードなど。これらは今月後半にも出荷開始される見込みである。

 このほかQoSに関する認証プログラム「WMM(Wi-Fi Multimedia)」について,9月中に初回認定製品を発表する予定であることを明らかにした。WMMは音や映像などリアルタイムなコンテンツを扱う機器向けの認証プログラムである。IEEE802.11eと呼ぶQoS規格のうち,パケットごとにプライオリティを付与して優先制御する方式に対応している。

 802.11eはプライオリティを付与する優先制御方式のほかに,スケジューラによって優先制御する方式も必須で実装するよう規定している。こちらのスケジューラを必要とする方式の認証プログラム策定はもう少し時間がかかるようだ。