シャープは2004年7月8日,携帯電話事業の取り組みについて説明会を開いた。説明会の中で,今後の携帯電話端末について,英Symbianの携帯向けOSであるSymbian OS搭載製品を来年中に投入する考えを明らかにした。日本向けの端末としては,富士通が2002年からSymbian OS搭載のFOMA端末を投入している。

 オープン性の高いSymbian OSを採用することで,携帯電話端末メーカーはOS以外のメーカー側で作りこめる部分に注力できる。シャープは,開発効率を上げて他社にない機能を付与したい考えだ。ただしすべての端末をSymbian OS搭載にするのではなく,現在採用しているITRONを搭載した端末とSymbian OS搭載端末の両方を出荷していくという。

 また,現時点では無線LAN搭載の携帯電話端末については投入する予定はないという。ただ,「無線LAN機能は重要だと考えている。ただし,シャープらしさをどう出していくか,他の製品との連携など考えるべき点は多い。技術的には,小型化,低消費電力化などこれまでのノウハウを活用できるので技術的にはハードルは高くない」(シャープ)と見ている。

(堀内 かほり=日経バイト)