ASPサービスのユーザーは富士通エフ・アイ・ピーの専用サーバーにIPポータルバーのデザインやRSSの情報などを保存する。顧客側はIPポータルバーを富士通エフ・アイ・ピーのサーバーからダウンロードする。ユーザーは,テロップのように情報を表示させるだけでなく,URLにリンクしたボタンや,IP電話でコールバックをするように設定したボタンなどを表示させることができる。これらのボタンは,ユーザーがGUIベースの設定画面で変更できる。IPポータルバーはIEの起動時に専用サーバーにある設定ファイルを読み込むので,IEを立ち上げたときに設定が反映される。
IPポータルバーはIP電話との連携ツールとしても使える。IPポータルバーのボタンからIP電話で電話を掛けられるようになるほか,例えば通販サイトで商品を購入したいときに,ポータルバーに表示されているコールバック・ボタンを押すとコールセンターのIP電話からコールバックされるという使い方ができる。IP電話システムは,現時点では富士通のFENICS IP電話サービスに限られるが,今後他社のIP電話システムにも対応していく考えだ。このほか,ユーザーが表示したWebサイトの履歴を数ページ前まで保存する機能がある。コールセンタ側でユーザーがどのようなページをたどってきたかという操作状況を把握できる。
IPポータルバーはプラスプラスが開発したもので,IBC岩手放送が自社の情報発信のために2003年5月から「IBCツールバー」として無料配布している。今後,3社で協力して機能追加やバージョンアップを実施する。現段階では顧客がボタンの位置や色,文字表示のスピードをカスタマイズできないが,今後顧客側でもカスタマイズできるようにしていくという。
ASPサービスは,初期費用が52万5000円で月額費用は9万9750円(このうち基本料金が5万円)から。IPポータルバーのダウンロード数が5000以上になるとダウンロード数に応じて料金が変わる。