Pentium(Dothan)米Intel社は2004年5月10日,製造プロセスルールを90mmに微細化した,ノートパソコン向けCPU「Pentium M」(開発コード名:Dothan)を発表した。動作周波数の違いにより3タイプあり,すでにメーカー向け出荷を開始している。

 新Pentium Mには,動作周波数が2GHzの「Pentium M 755」,1.80GHzの「同745」,1.70GHzの「同735」の3タイプある。全てに共通する仕様としては,省電力モード時の動作周波数が600MHz,FSB(Front Side Bus)が400MHz,2Mバイトの2次キャッシュ,動作電圧が1.276~1.34V,などである。

 プロセスルールを従来の130nmから90mmに微細化した。その分,従来のPentium Mと比較して約2倍にあたる1億4000万個のトランジスタを盛り込み,主として2次キャッシュを増強した(1Mバイトから2Mバイト)。性能は従来のPentium M(1.70GHz)と比較して,動作周波数が同じ735で約10%,2GHzの755は約17%向上した。一方,バッテリ駆動時間は735で約1%,755で約3.6%,Pentium M(1.70GHz)と比較して劣っている(性能,バッテリ駆動時間の数値はいずれもIntelによる)。

 国内での販売価格は1000個注文時で,755が6万9930円,745が4万6440円,735が3万2280円である。

(仙石 誠=日経バイト)

米Intel社