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【RFIDユーザーフォーラム・レポート】小売業の導入効果の検証はこれから(2)



 つい2週間ほど前に,実証実験の担当者から連絡があり,具体的な導入に向けて動き出したと聞いた。検品の作業時間が20%程度短縮されるなど,コストに見合う効果を検証できたという。アパレル商品は,単価が高く,コスト吸収力が高いため,無線ICタグの利用が広がる可能性が高い。

 その実証実験では,もう一つ分かったことがあった。プライバシに対する懸念が消費者からほとんど聞かれなかったということだ。店舗では,無線ICタグを使ってPOSレジで精算できるようにしたが,無線ICタグのリーダーに複数の商品を載せるとほぼ瞬時に料金が計算される。精算の待ち時間が短くなって,消費者に好評だった。

 無線ICタグは,従来とまったく同じかたちの値札に挟み込んでいる。値札は消費者が購入したあと取り外すため,プライバシに対する懸念はそもそも少ない。利用した無線ICタグの周波数は13.56MHz。システム開発は独シーメンスなどが担当した。

――そうした導入利用が今後増えていくための課題は何か。

 第1には,技術仕様の標準化が挙げられる。企業間にまたがった導入を進めるには不可欠な要素だ。私が属するAuto-IDラブズと協調関係にあるEPCglobalと,ISO(国際標準化機構)の二つが標準化作業を進めている。

 第2は,無線ICタグの投資効果をきちんと示したビジネス・ケースを作っていくことだ。

 サプライチェーン・システムへの適用などが注目分野だが,個人的には保険業界にも期待している。例えば自動車に無線ICタグが付けておき,その自動車がいつ,どこを通ったかを記録しておく。何km走ったのか,それは夜だったのか,危険な地域を通っていたかなどを調べ,それにより保険料率を変える。保険料が安くなるといったユーザー・メリットも示せれば,導入が進むかもしれない。





 [2004/03/16]

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