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13.56MHzから2.45GHzの全周波数に対応する無線ICタグ用ICチップ,FECが2004年4月に出荷

 アンテナ/ICチップ・ベンダーのエフ・イー・シー(FEC)は,13.56MHzから2.45GHzまでの全周波数に対応できる無線ICタグ用ICチップ「MMチップ」を開発した。これまでUHF帯と2.45GHz帯の両方に対応したICチップはあったが,13.56MHz帯にも対応したチップは珍しい。MMチップを使う無線ICタグの製造と開発,販売はトッパン・フォームズが担当する。

 FECは同時に,13.56MHz帯とUHF帯,2.45GHz帯の3種類に対応できる無線ICタグ用アンテナを開発した(写真)。UHF帯は,欧州は868M〜870MHz,米国は902M〜928MHz,日本は950M〜956MHzと利用できる周波数帯が異なるが,どの周波数にも対応する(日本では2005年3月までに利用可能になる予定)。これまでのUHF帯/2.45GHz帯対応のICチップでは,UHF帯または2.45GHz帯の専用アンテナを取り付ける必要があり,1枚の無線ICタグでは一つの周波数にしか対応できなかった。これに対して今回の製品は,UHF帯/2.45GHz帯に加えて13.56MHz帯にも対応できる。サンプル出荷は2004年4月,量産は2004年秋を予定する。100万個発注時の価格は,3周波数に対応したインレットで30〜50円,チップだけで10円を切るという。

 主に国際物流の用途を狙う。無線ICタグで使える周波数帯は国ごとに違う。例えば日本では今のところUHF帯を利用できない。このように国ごとに使える周波数帯が異なる場合,どの国でも読めるようにするには複数の無線ICタグをモノに付ける必要があった。MMチップなら1枚の無線ICタグで済む。

 MMチップは,ICチップ自体に超小型のアンテナを実装してあり,外部アンテナを付けなくても通信できる。ただし対応する周波数は2.45GHz帯だけで,通信距離が1.5mmと極端に短くなる。ミューチップなどと同様に有価証券にすき込む用途を狙う。MMチップのサイズは0.5mm角で,0.4mm角のミーチップと同レベルである。

 3周波数に対応したクレジットカード・サイズのアンテナを付けた場合で,最高通信距離はUHF帯が5m,2.45GHz帯が50cm,13.56MHz帯が30〜40cm。メモリーは,読み出しだけの固有IDとして16バイト,1回だけ書き込み可能なユーザー領域として32バイト備える。現在は同時読み取り(アンチコリジョン)機能を備えないが,2004年末にサンプル出荷する次期版で対応するという。書き込みには赤外線通信を使う。

 同時に小型リーダー・モジュールも開発した。最高通信距離は2mm程度と短いが20mm×36mmと小さい。携帯電話などへの搭載を狙う。価格は数百円を見込む。

(安東 一真=日経バイト,RFIDテクノロジ)

 [2004/03/04]

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