NECは2004年2月12日,同社が運営するインターネット接続サービスの「BIGLOBE」とKDDIの「DION」との間で,IPv6アプリケーションの実証実験を行うと発表した。実験サービスの提供期間は2004年2月16日から5月31日まで。BIGLOBE会員から100人のモニターを募集する(先着順)。KDDIはDIONを通じて2003年6月からIPv6アプリケーションの実証実験を行っており,今回はNECがこの実験に参加する形になる。

 今回の実証実験ではコミュニケーション・ツールとして,KDDIが開発したIPv6で動作するメッセンジャー・ソフトを提供する。メッセンジャー機能のほか,付箋紙機能,音声伝言板機能もある。BIGLOBEユーザー同士だけでなく,DIONの実験参加ユーザーとも,特定のサーバーを介さずにユーザー間で直接通信可能である。

 また,KDDIがホームネット接続サービス「いえもん」が利用できる。これは,外部から家庭内のネットワーク機器にアクセスする環境を提供するサービス。ダイナミックDNSや,IPv6アドレスをIPv4に変換する機能,リモート・アクセス時の認証機能などがある。これにより,リモートからアクセス制限を加えて家庭内のIPv6機器にアクセスできる。この場合,リモートがIPv4環境であってもかまわない。

 なお,実験に参加するには,イーアクセスのADSLを利用していることと,ヤマハのブロードバンド・ルーター「RT56v」または「RT57i」が必要。

(仙石 誠=日経バイト)

BIGLOBE IPv6