富士写真フイルムは2003年11月26日,有効画素数630万の小型デジタルカメラ「FinePix F610」を発表した。光学3倍ズームレンズ一体型のデジタルカメラとしては世界最高画素数だという。2004年1月中旬に出荷を開始する。価格はオープンで,予想実売価格は6万円前後。

 撮像素子は1/1.7型のCCD。ハニカム方式なので,画像の記録時は演算により画素数を倍に増やす。このため,最大記録画素数は1230万画素となる。光学3倍ズームレンズを搭載しており,焦点距離は35mmフィルム換算で35mm~105mm。本体を握る部分の形状を従来機種「FinePix F410」と若干変え,少しカーブをかけることで握りやすくするといった工夫も加えた。デジタルカメラとプリンタを直接接続するための規格「PictBridge」にも対応している。

 外形寸法は幅71.9×高さ93.0×奥行き31.3mmで,質量は195グラム。同社の中では最も小型な製品の一つである。ただ,ペンタックスの「Optio S4」やキヤノンの「IXY DIGITAL 30」など,小型軽量を特徴とする他社の製品に比べれば若干大きい。

(八木 玲子=日経バイト)

富士写真フイルム