日本IBMは2003年8月27日,同社初のRationalブランドの開発ツール群「Rational XDE」シリーズ3製品を発表した。出荷はいずれも9月24日。

 最上位製品にあたる「XDE Develeper Plus v2003」では,新たに画面表示を日本語化したほか,開発中のアプリケーションの実行状況をUML(Unified Modeling Language:統一モデリング言語)モデルで表示し,プログラムの問題点を視覚化する機能を盛り込んだ。日本IBMの「WebSphere Studio」やマイクロソフトの「Visual Studio.NET 2003」などとの連携により,開発環境の中でソフトウェアの実行時分析を行うことができる。

 UMLモデリング・ツールの「XDE Developer v2003」では,WebSphere Studio,Visual Studio .NET 2003のほか,日本IBMのオープンソース開発環境である「Eclipse」と連携する。「.NET Edition」と「Java Platform Edition」の2種類がある。

 「XDE Tester v2003」はテスト工程を自動化するソフト。今回,初めて国内で出荷される。Eclipse内で稼働し,JavaクライアントとWebアプリケーションの機能テストや回帰テストが可能。

 価格はXDE Develeper Plus v2003が70万8000円,XDE Developer v2003が50万4000円,XDE Tester v2003が51万5000円。いずれも1ユーザーの場合の最低価格。

 今回発表された製品は,日本IBMが出荷する初めてのRationalブランド製品となる。2002年12月に米IBM社が米Rational Software社を買収したことにより,国内でも2003年8月に日本IBMとラショナル・ソフトウェアが統合されていた。

(仙石 誠=日経バイト)

日本IBM