メガソフトは2003年8月22日に,Linux用のテキスト・エディタ「MIFES for Linux」のパッケージ販売を開始する。価格は1万4000円。

 MIFESは,MS-DOSやWindows用のテキスト・エディタとして広く使われてきた。これをLinuxに対応させたのがMIFES for Linuxである。既に,2003年6月から同社のWebサイトでダウンロード販売をしている。これにマニュアルを付けて化粧箱に入れ,店頭で販売する。ソフトウェアとしての機能はダウンロード版と変わらない。

 MIFES for Linuxの特徴は,「Linux文化に染まっていないテキスト・エディタ」(メガソフト技術本部の谷口剛志ディレクター)であること。Linuxでよく使われる「vi」などのテキスト・エディタは,特殊なキー操作を覚えなければならないなど,Windowsユーザーにとっては敷居が高い。MIFES for Linuxは,MS-DOS版に近い画面やキーの割り当てを採用し,Windowsユーザーが簡単に利用できるようにした。X Windows SystemなどのGUIは使わず,コンソール・アプリケーションとして動作する。このため実行に必要なファイルが約400Kバイトと,フロッピー・ディスクから起動できるほど軽量だ。Linuxのテキストモード(CUIのモード)や,X Window System上で動作する「kterm」,「rxvt」などの端末ソフトに加え,Windows上で動作する「Tera Term Pro」などを使ってリモートから起動することが可能。ただファンクション・キーが端末プログラムによって使えたり使えなかったりするので注意が必要だ。

 機能は,Windows版の最新版「MIFES for Windows Ver. 6.0」とほぼ同等。ファイルの比較や特定のキーワードの明示,キーボードマクロなどを備えている。ただし,制限もある。例えば,印刷機能がない。また,編集できるファイルのサイズがWindows版は2Gバイトだが,Linux版は200Mバイトである。

 主要なLinuxで動作する。Red Hat Linux 9/8.0/7.3/6.2,Turbolinux8.0/7.0,Vine Linux2.6r1,LindowsOS4.0 日本語(ベータ版)で動作が確認されている。

(八木 玲子=日経バイト)

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