
PowerPC G5は,米Apple社と米IBM社が共同開発した。従来製品に採用されていたPowerPC G4は32ビットCPU。これに対し,PowerPC G5はデータ/アドレスバスとも64ビットで,デスクトップ・パソコン向けである。64ビットコードと32ビットコードの混在環境を前提に設計されており,32ビットコードもエミュレーションではなくネイティブで実行できる。動作周波数は最高で2GHz。
CPU-チップセット間をつなぐインタフェースであるFSB(Front Side Bus)は最高1GHz。FSBは二つ用意されており,デュアル・プロセッサの場合はそれぞれFSBを占有できる。グラフィックス向けには,ワーク・ステーション用にAGP仕様を強化したAGP Proを採用。最大2.1Gバイト/秒でデータ転送可能な8xモードをサポートしている。メモリーバスのバス幅は128ビットで,主記憶として400MHz動作のDDR SDRAMに対応している。拡張バスのインタフェースは133MHzで動作するPCI-Xで,最大データ転送速度は2Gバイト/秒。拡張バススロットは133MHz動作のスロット×1,100MHz動作のスロット×2を備える。ハードディスク用のインタフェースにはSerial ATAを採用した。Power Mac G5は,Serial ATAを採用した初めてのパソコンとなる。外部機器とのインタフェースとして,Firewire 800×1,IEEE1394b×2,USB 2.0×3,ギガビット・イーサネット×1の各ポートを装備した。
Power Mac G5は3モデルある。主な仕様は以下の通り。
機種名 | M9032J/A | M9031J/A | M9020J/A |
CPU | PowerPC G5(2GHz)×2 | Power PC G5(1.8GHz)×1 | PowerPC G5(1.6GHz)×1 |
FSB | 1GHzで動作 | 900MHzで動作 | 800MHzで動作 |
主記憶 | 512Mバイト(400MHz動作のDDR SDRAM) | 512Mバイト(400MHz動作のDDR SDRAM) | 256Mバイト(333MHz動作のDDR SDRAM) |
ハードディスク容量 | 160Gバイト | 160Gバイト | 80Gバイト |
グラフィックス・カード | ATI RADEON 9600 Pro(ビデオメモリー64Mバイト) | NVIDIA GeForce FX 5200 Ultra(ビデオメモリー64Mバイト) | NVIDIA GeForce FX 5200 Ultra(ビデオメモリー64Mバイト) |
拡張バススロット | 133MHz動作のPCI-Xスロット×1,100MHz動作のPCI-Xスロット×2 | 133MHz動作のPCI-Xスロット×1,100MHz動作のPCI-Xスロット×2 | 33MHz動作のPCIスロット×3 |
Web直販価格 | 36万4800円 | 29万4800円 | 24万4800円 |
アップルコンピュータ