日本IBMは2003年5月29日,東京国際フォーラム(東京・千代田区)で開催中の開発者向け会議「IBM developerWorks Live! with WebSphere 2003」で,WebSphere向け開発ツール「WebSphere Studio」の次期版の概要を示した。あらかじめ用意されたユーザー・インタフェース(UI)のコンポーネントを組み合わせることによりWebアプリケーションを開発できるのが特徴である。プログラミングの手間を最小限にできる。JCP(Java Community Process)で標準化作業が進められている「JavaServer Faces」を採用する。

 操作性はMicrosoftの「Visual Studio .NET」に近い。「ボタン」や「ラジオボタン」といったUIコンポーネントがアイコンとして用意され,それをGUI画面上で貼り付けていくことにより,Webページを開発できる。ボタンがクリックされたときの動作は,よく使うものであれば,メニュー操作などで指定できる。データベースにデータを挿入する,次のJSPページに遷移するといった動作である。

 ボタンやテーブルといったHTMLの部品を組み合わせたコンポーネントや,カレンダやWebメールといったJavaScriptなどを活用したコンポーネントも用意していく考えである。ユーザー独自のコンポーネントも作成できる。このUIコンポーネントを作成するためのフレームワークとして,JavaServer Facesを採用する。JavaServer Facesが今後広まれば,オープンソースのコンポーネントなどが広く提供されるようになる可能性もある。

(安東 一真=日経バイト)