NTTドコモは2003年5月27日,W-CDMA方式の「FOMA」とPDC方式の従来の携帯電話サービス「mova」の両方に対応した初めての端末「FOMA N2701」を発表した。1台の端末,1個の電話番号でFOMAとmovaの両方を利用できる。同年6月11日に発売する。価格はオープンで実売価格は3万円前後の予定。

 同社は2002年7月,一つの共通した電話番号でFOMAとmovaの両方を使えるサービス「デュアルネットワークサービス」を開始した。ただ従来は,このサービスを利用するにはFOMAとmovaの両方の端末を持ち歩かなければならなかった。N2701でこのサービスを利用することで,1台でFOMAとmovaの両方を使えるようになった。

 待ち受けモードは「自動」「FOMA」「mova」の3種類から選択できる。「自動」に設定した場合,FOMAのエリア内ではFOMAになり,FOMAのエリア外になった場合のみmovaになる。FOMAのエリア内に戻れば再びFOMAに切り替わる。ただし,通話/通信中はFOMAとmovaの間の自動切り替えはできない。

 外側と内側に二つのCMOSカメラを搭載する。外側は有効画素数約31万画素,内側は有効画素数約10万画素。外側と内側のそれぞれに撮影補助用のライトを装備する。

 メールはFOMAのものになる。カメラで撮影した静止画や動画,音楽をメールに添付できる。movaモードのときはWeb上でメールの内容を確認できる。movaの画像メールサービス「iショット」には対応しない。

 ディスプレイは約2.2インチの透過型カラーTFD液晶。解像度は176×240ドット,色数は最大6万5536色。赤外線通信機能やカーソルを使って画面を操作できる「ニューロポインタ」を装備。折りたたみ時の外形寸法は,高さ104×幅51×厚さ28mm。重量は約130g。本体の色はグレーとピンクの2種類。

 連続通話時間は,FOMAモードで約130分,movaモードで約120分。連続待ち受け時間はFOMAモードで約230時間(静止時)/約170時間(移動時),movaモードで約270時間。

(大森 敏行=日経バイト)

【おわびと訂正】
記事掲載当初,最後の文で「連続待ち受け時間はFOMAモードで約230分(静止時)/約170分(移動時),movaモードで約270分」としましたが,正しくはそれぞれ,約230時間,約170時間,約270時間,でした。おわびして訂正いたします。