マイクロソフトは2003年4月21日，次期Office製品「Microsoft Office System」の日本語版の製品構成を明らかにした。スイート製品は，「Professional Enterprise Edition」，「Professional Edition」，「Standard Edition」，「Personal Edition」の4種類。今回のOffice製品の目玉はXML対応の強化だが，そのほとんどはProfessional Enterprise EditionとProfessional Editionにしか含まれない。PersonalやStandardを購入する個人ユーザーにとっては，Outlookの使い勝手が向上されたことが主な変更点だ。価格は未定。提供開始は2003年第3四半期になる見込み。
PersonalはWord，Excel，Outlookの3製品から成る。これにPowerPointを加えたのがStandardである。さらにProfessionalではAccessとPublisherが追加される。最上位のProfessional Enterpriseは，ProfessionalにXMLの専用ツールである「InfoPath」という新たなアプリケーションを含めたものとなる。
WordやExcelのXML関連の機能も，Personal/StandardとProfessional/Professional Enterpriseでは異なる。XML Schemaで記述された文書構造（スキーマ）を読み込む機能が，Standard/Personalのそれにはない。XML対応の目玉と言えるInfoPathも，最上位のエディションにしか含まれない。つまり，次期Officeがバージョンアップの主眼としたXML対応の強化は，企業向けの製品だけということになる。
スイート製品に含まれる各アプリケーションは，すべて単体でも発売される。単体のみで販売される製品は二つ。企業内の文書共有サーバーである「SharePoint Portal Server」と，アイデアや思いつきをメモする用途などに使う「OneNote」である。また単体で発売されるWordとExcelは，企業向けスイート製品に含まれるものと同等のXML機能を持つ。
このMicrosoft Office Systemのベータ版は，希望者7000人に無償で提供される。マイクロソフトのWebサイトで申し込める。募集期間は2003年5月9日まで。
