日本ヒューレット・パッカードは2003年1月8日,同社のサーバー機「hp ProLiant」シリーズの45モデルについて最大37%の値下げを実施した。Pentium III 1.4GHz搭載の「hp ProLiant ML370 T02 P1400-512K 256MB」の価格を38万円から24万円とするなど,2002年11月の合併直後に実施したデスクトップ機とノート機の最大11%の値下げに続く大幅な値下げとなる。ローエンドからミッドレンジのPCサーバー市場でシェアを伸ばしているデルコンピュータの急追をかわす構えだ。

 値下げ実施に合わせて,PCサーバーの販売戦略も見直した。同社では2003年からPCサーバー事業を中小規模向けの「ボリューム・ビジネス領域」向けと,大企業や官公庁,教育機関向けの「バリュー・ビジネス領域」向けに再編。前者に関しては,同社が運営するオンライン・ショップ「hp directplus」と販売店経由の価格攻勢をかける。

 後者では大手システム・インテグレータ経由を中心に顧客サポートの拡充を展開する。加えてシステム・インテグレータやソフトウェア・ベンダーなどと共同で動作検証やマーケティングを実施する。「ソリューション・ブリッジ戦略」と呼ぶ。これは特に日本IBMへの対抗を意識したものだ。第1弾として,シトリックス・システムズ・ジャパンと共同で,遠隔地にあるサーバーにログインして利用するクライアント環境「MetaFrame」の拡販を進めるコンソーシアムを立ち上げるという。

(高橋 秀和=日経バイト)

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