マイクロソフトが2002年12月18日に配布を開始した,同社の次期サーバーOS「Windows .NET Server 2003」の最終ベータ版「Windows .NET Server 2003 Release Candidate 2日本語版(RC2)」を早速入手したところ,「デフォルト・セキュア」の路線を今までのテスト版より強化していることがわかった。

 具体的には,Windows 95またはWindows NT 4.0 Service Pack 3以前を使ったパソコンが,デフォルトではドメインに参加できないように設定している点だ。正確に言えば,「Microsoftネットワークサーバー:常に通信にデジタル署名を行う」が「有効」になったのである。この設定では,ドメインの認証やファイル/プリンタ共有の通信にデジタル署名を施すことで第三者による改ざんを防止できる。

 Windows 95/NT 4.0マシンをWindows .NET Server 2003で構築したドメインに参加させるには,Windows 95クライアントにはActive Directoryのクライアント・モジュールの「Directory Service Client Pack」をインストールし,Windows NT 4.0にはService Pack 4以降を適用する必要がある。同社は「Microsoftネットワークサーバー:常に通信にデジタル署名を行う」を「無効」にする方法はセキュリティ上の脆弱性を抱えるため,上記モジュールの適用を「強く推奨(highly recommend)」している。

 なおRC2はパートナー企業と開発者だけでなく,一般向けにも配布する。12月19日に開始した「Windows .NET Server 2003 早期評価プログラム」である。早期評価プログラムの登録受付期間は2002年12月19日~2003年4月30日。登録ユーザーはWindows .NET Server 2003, Standard Edition,Windows .NET Server 2003, Enterprise Edition,64ビット版Windows .NET Server 2003, Enterprise Editionを同社のWebサイトでダウンロードできる。

 このほか,CD-ROMキットを実費で提供する。価格は1050円。オプションで「Visual Studio .NET 2003日本語版ベータCD」を含むキットを1260円で販売する。発送は2003年の2月上旬の予定。RC2のユーザーからの評価を反映した後,2003年前半に製品版を出荷する予定だ。

(高橋 秀和=日経バイト)

マイクロソフト

Windows .NET Server 2003早期評価プログラム