米NETGEAR社は2002年11月17日,現在主流の無線LAN規格であるIEEE802.11bの高速版である802.11gに対応した製品を開発し,2003年第1四半期に発表することを明らかにした。

 802.11gは,2.4GHz帯を利用する無線LAN規格。802.11bの伝送速度が最大11Mビット/秒であるのに対し,最大54Mビット/秒で高速通信できるのが特徴。最大速度が54Mビット/秒の無線LAN製品としては,5GHz帯を用いる802.11a準拠製品もある。ただし802.11a準拠機器は,802.11b機器とも802.11g機器とも相互運用できない。一方802.11g仕様は802.11b仕様を備えることが求められているため,既存の802.11b機器とも最大11Mビット/秒で接続できる。

 802.11gは現在,IEEEで標準化の作業中だが製品の仕様は現時点でのドラフトをベースにしたものとなる。NETGEARでは,正式に標準化された場合でもファームウェアのアップデートなどにより相互に通信可能という。

 NETGEARではクライアントPCカード,アクセス・ポイント,ルータ機能付きアクセス・ポイントを製品化する予定。セキュリティ機能としてはWEP(Wired Equivalent Privacy)のほか,TKIP(Temporal Key Integrity Protocol),AES(Advanced Encryption Standard)に対応する。

(仙石 誠=日経バイト)