NECは,東京・有明で開催中の「WPC EXPO 2002」に光学式キーボードを参考出品した。マイクロソフトのタブレットPCブースで展示している。光学式キーボードは,机の上に投影したキーボード画像の上で指を動かして文字入力する。物理的なキーはない。米Canesta社が開発した光学式キーボード用のモジュール「Canesta Keyboard」を用いてNECが試作した。インタフェースはUSBである。

 Canesta Keyboardは主に三つのモジュールで構成されている。キーボードの画像を投影するレーザ光源,赤外線の光源,そして赤外線を検出するセンサである。どのキーが押されたかは,指の位置を検出することで判定する。指を机の上におろすと,赤外線がさえぎられる。このとき反射された赤外線をセンサで検出する。センサは赤外線がどのような角度で入射してきたのかを判定している。この角度の違いにより,どのキーが押されたのかを判定する。同時に複数キーを選択した場合でも判定できる。

 Canestaは製品を作らず,NECなどメーカ向けにCanesta Keyboardのモジュールを販売する。製品化時期は「未定」(NEC)である。

(市嶋 洋平=日経バイト)