現在,横浜で開催されている第54回IETF総会で,IP電話に付与するENUMの仕様に関して,URI(Universal Resource Identifiers)の書式に関する提案が発表された。

 具体的には,URIにサービス・フィールドを設け,サービスの種類および使用するプロトコルを書き込めるようにするというもの。合わせてサービスの種類を示す名称も提案された。名称としては,voice,fax,msg,tel,emailなどがある。

 また,名前解決を効率的に行うために,サービスを専用パラメータ「es」でフィルタリングするという提案もあった。

 ENUM(Telephone Number Mapping)は,IP電話利用時に相手先電話番号からアクセス方法やアドレスを見つけ出す方法を定めた仕様。ENUMでは,アクセス方法とアドレスはURIと呼ぶフォーマットを使って表記し,これと電話番号をDNSで結びつけることにしている。

 ENUM環境において発信者は,最初に電話番号をDNSに問い合わせて,相手先のURIを得る。URIを見るとアクセス方法とアドレスがわかるので,そのアドレスを再度DNSに問い合わせてIPアドレスを知り,そこにアクセスしてIP電話を呼び出すという手順になる。

(仙石 誠=日経バイト)

ENUMの仕様
URIの仕様