アリエル・ネットワークは2002年6月20日，ピアツーピア（P2P）型のグループウェア「ArielAirOne」を2002年9月に出荷開始すると発表した。サーバを用意しなくても，各クライアントがソフトウェアをインストールすると利用できる。同社のWebサイトでダウンロード販売する。価格は1ユーザにつき1万円前後の予定。同様の製品には米Groove Networks社の「Groove」などがある。
ArielAirOneは「SOMAnet」という独自のP2Pネットワークに接続する。第1回の接続時にのみ特例的にアリエルが提供するサーバに接続し，近接するノードの情報を取得する。後はキャッシュした情報に基づいて接続する。情報の伝搬の仕方はピュアP2P型で，サーバを介さず近接するノードに問い合わせる。そのノードが情報を知らなければさらに別のノードへの問い合わせを繰り返す。このネットワークを通じてファイル共有，メッセージ交換，スケジュール管理，プロジェクト管理といったアプリケーションが利用できる。アクセスできるユーザを制限した仮想的なプライベート・ルームを作ることもできる。
対応OSは，Windows ME/2000/XPとLinux。ユーザ・インタフェースにWebを利用するため，IE 5.0以降，Netscape 6.2以降，Mozilla 1.0以降のいずれかが必要。製品の発売に先立ち，2002年8月には評価版を同社のWebサイト上で公開する予定。
（大森 敏行＝日経バイト）
