アッカ・ネットワークスは2002年6月14日,最大8Mビット/秒の現行のADSLサービスを,最大10Mビット/秒にするファームウェアを7月中旬より無償で配布すると発表した。

 今回提供されるファームウェアは,ノイズが少ない場合,誤り訂正の訂正ビット列を短くすることで,実際に転送できるデータ量が増やす。このため,10Mビット/秒に増速できるのは,リンク速度が8Mビット/秒(実効データ転送速度6Mビット/秒程度)の一部ユーザ,すなわち減衰なく通信できているユーザに限られる。基地局から約2km以内であることが必須の条件となる。アッカによると「正確なユーザ数はわからないが,約17%のユーザが増速する可能性がある」という。

 ただし7月中旬に配布を開始するのは,アッカが8Mビット/秒対応のモデムとしてユーザにレンタルしている富士通製のものに限定される。アッカが推奨/認証している市販のADSLモデムに関しては,順次モデム・メーカからファームウェアが提供される。

(中道 理=日経バイト)