NTT西日本は2002年5月14日,光ファイバによる家庭向けインターネット・アクセス回線提供サービス「Bフレッツ」に新しいメニューを追加すると発表した。現在最高伝送速度10Mビット/秒で提供している「ファミリー」の高速版(同100Mビット/秒)にあたる「ファミリー100」である。サービス開始は同年9月。

 注目したいのはその料金。すでにNTT東日本は同じ100Mビット/秒サービス「ニューファミリー」を2002年6月から月額5800円で提供すると発表している。これに対して,NTT西日本は1500円安い月額4300円という価格にした。ONU(光ネットワーク・ユニット)や屋内配線の利用料金をあわせると総額で5400円となる。10Mビット/秒のファミリーも700円値下げする。

 ファミリー100はニューファミリーと同様に,複数の加入者でユーザ宅から電話局までの回線を共有する。これにより,同じ100Mビット/秒でも回線を1ユーザで占有する「ベーシック」より安価な価格になった。

 NTT西日本がNTT東日本より安い価格を設定した背景には,関西電力系のケイ・オプティコムが提供する光ファイバ・サービスとの競争がある。ケイ・オプティコムはプロバイダ料金などを含み月額6000円で100Mビット/秒の光ファイバ・サービスを提供している。NTT西日本のファミリー100はプロバイダ料金も含めると,月額7000円程度となる。NTT東日本より安価であっても,ケイ・オプティコムに比べてまだ1000円程度高い。

 2001年8月から開始したNTT西日本のBフレッツのユーザ数は2002年4月末で8500。これに対して2002年4月から開始したケイ・オプティコムは1カ月で500ユーザに設置を終え,1万8000件の予約を抱えているという。

(市嶋 洋平=日経バイト)

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