NECは2002年5月8日,米Transmeta社の省電力プロセサ「Crusoe」を搭載した企業向け液晶一体型デスクトップ機を発表した。シリーズを総称して「Mate液晶一体型モデル」と呼ぶ。クライアント向けのデスクトップ機でCrusoeを採用する初めて。CPUファンを排したほか,電源にACアダプタを採用して完全なファンレスを実現したのが特徴。

 モデルはCPUは900MHzのTM5800を搭載した「MA90W/F」と800MHzのTM5800を搭載した「MA80W/F」の2種類ある。グラフィックス・チップはいずれもATI MOBILITY RADEON(ビデオ・メモリは16Mバイト)。一体型の15型液晶ディスプレイは1024×768ドットの解像度でスピーカを内蔵する。ディスプレイ部の首振り角度は左右160度(右60度,左60度)で,最も低いチルト角で35度まで調節可能。ハード・ディスク容量と主記憶容量はBTOで変更できる。MA80W/Fの最小構成で主記憶は128Mバイト,ハード・ディスクは20Gバイト。

 主なインタフェースは,USB 2.0×4,PCカード・スロットType II×2(TypeIII×1としても使用可),10BASE-T/100BASE-TX対応Ethernetコネクタなど。OSはWindows 2000,同XP Professional,同XP Home Editionから選択できる。価格は21万5000から。

(高橋 秀和=日経バイト)

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