米Intel社は2002年4月19日,消費電力が問題になるノート・パソコンなどの省スペース・パソコンに特化した新型CPU「Banias(開発コード名)」の動作をデモンストレーションした。米Microsoft社のハードウェア開発者向け会議「WinHEC 2002」で,同社のPaul Ottelini社長の基調講演において披露した。Baniasを実際に動作させたデモンストレーションはこれが初めてである。同社は2003年前半にBaniasの出荷を開始する予定。

 Intelは,2002年2月に米国サンフランシスコで開催した「Intel Developer Forum 2002 Spring」で,すでにBaniasの評価ボードを披露していた(参考記事「米Intel社,ノート・パソコン専用CPU「Banias」の評価ボードをデモ」)。ただしチップセットこそBanias専用の「Odem(開発コード名)」だったものの,CPUはMobile Pentium 4-Mを使って擬似的に動作させるという変則的なデモンストレーションだった。

 今回のデモンストレーションの内容は,単に動画を再生してみせるというだけのもの。低消費電力と高性能を両立させるという同チップの特徴を示すものではなかった。

(高橋 秀和=日経バイト)

米Intel社