有線ブロードネットワークスは2002年2月5日,同社の光ファイバ網を使った新サービスを開始すると発表した。企業向けのASPサービス「GATE 02」と,IP電話サービス「GATE CALL」である。前者は2002年2月5日,後者は2002年3月6日からサービスを開始する。いずれも30人未満の小規模事業者を主なターゲットとする。

 GATE 02は,100Mビット/秒の回線,インターネット接続サービス,電子メールのアカウントに加え,グループウェアなど企業向けアプリケーションをパッケージで提供する。サービスを提供するサーバは有線ブロードのセンタに置かれる。社内LANと同等の速度でデータをやり取りできるのが最大の特徴。また,サーバを社内に抱える必要がないため,保守コストも軽減できる。

 提供するアプリケーションは,(1)Webベースのグループウェア,(2)ネットワーク・ドライブ,(3)リモート・アクセス,の三つ。(2)はデータのバックアップ用の領域と,社内データ用の領域を別に持つ。容量はいずれも1Gバイト。(3)はダイアルアップにより,グループウェアやメールにアクセスできるようにするサービス。コストは,初期費用が5万3000円,月額利用料金が3万8000円である。2002年4月1日からは,Webサーバやメール・サーバを独自ドメインで運営できるホスティング・サービスもオプションで提供する予定。

 GATE CALLは,有線ブロードの回線を敷設しているユーザに対して提供されるサービス。ユーザ企業側には,有線ブロードからの回線の先にIP電話専用端末を設置する。この端末には,アナログ電話用モジュラ・ジャックが2ポート,LANポートが4ポート付いている。このモジュラ・ジャックにアナログ電話を接続することでサービスを利用する。当初は東京都23区の一部で開始する。電話番号は有線ブロードから「(03)44xx-xxxx」が割り当てられる。110番など緊急用の電話番号には対応していないが,携帯電話やPHSには電話をかけられる。

 料金は初期導入費用が1万8000円(IP電話端末1台と電話番号1個割り当ての場合)。月額基本料金が個人の場合500円,法人の場合700円である。通話料金は,有線ブロード・ユーザ同士が無料,市内2分4円,県内市外が最大で2分12円,県外市外が最大で2分24円である。有線ブロードは独自の回線なので,NTTの基本料金を払う必要がない。これを考えれば割安なサービスといえよう。

 このほか,2002年4月から,1GビットEthernetを使った「GIGA GATE(仮称)」を開始することも明らかにした。料金は未定だが,30万円程度になると見られる。