カルデラは2001年11月21日,LinuxとUnixWareのアプリケーションを一つの環境で動作させることができるOS「Caldera Open UNIX 8 Release 8.0J」の販売を開始したと発表した。価格は1プロセサ用の最小構成で9万9500円。

 Open UNIX 8は旧米The Santa Cruz Operation社(SCO)のUNIX OSである「UnixWare 7」の後継にあたる。米Caldera SystemsがSCOを買収した結果,Caldera社の製品となった。

 Open UNIX 8に同こんしているCaldera製Linuxディストリビューション「OpenLinux Server, release 3.1」を組み込むと,両方のアプリケーションを同時に実行できるようになる。逆に言えば,動作可能なLinuxアプリケーションは,OpenLinux Server, release 3.1対応のアプリケーションということになる。例えば,日本オラクルのOracle9i Databaseと同8iの動作が検証済みという。ただし,Linux環境からは直接デバイスを操作できない。Open UNIX 8で組み込んだデバイスを利用する。

 二つのOSはコマンドを実行して切り替える。コマンドを実行するとそれぞれの環境でアプリケーションを実行できる。また,UNIX環境でLinuxのアプリケーションを呼び出して同時に実行したり,その逆も可能である。

 両方のOSを使えるようにしたのは,「既存のUnixWare用アプリケーションを所有しているユーザは少なくない。マルチプロセサでのスケーラビリティはLinuxよりもUnixWareの方が勝るからだ。しかし新しいアプリケーションはLinux向けに出てくる。」(カルデラ営業マーケティング部)と説明する。

(市嶋 洋平=日経バイト)

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