2001年10月15日に報じた「はっきりしないYahoo! BBの開局スケジュール,ずるずる遅れて不便を強いられる」から約2週間。Yahoo! BBから連絡はなく,電子メールを打っても返事はなかった。

 同年11月1日,同社が電話サポートを開設したというので早速かけてみた。「現在大変電話が込み合っております。少々お待ちください」というメッセージが流れ,15分程度待つと担当者が出た。

 サポート担当者は,こちらが一つ聞くたびに「お待ちください」と言って確認している様子で,「フレッツ・ADSL解約後,連絡がこないのだがどうなっているのか」という内容を聞くだけで15分程度を要した。

 このやり取りの結果,ホームページにあるサポート・ページから通知したはずのフレッツ・ADSLの解約情報が,顧客情報に反映されていないことが分かった。このため,Yahoo! BB(正確にはビー・ビー・テクノロジー)からNTT東日本に局内ジャンパ工事(Yahoo! BBの局側モデムにユーザの電話線を接続する工事)が申請されておらず,1カ月間開通しなかったのである。

 これまでの一連のやり取りから推定されるのは,顧客を管理するデータベースをうまく構築・運営できていない,ということである。Yahoo! BBは各ユーザが入力したデータをデータベースに反映できていないと思われる。これは読者からの情報でも明らかである。例えば,(1)すでに8月から接続が開始しているユーザのところに10月末になって「工事日はいつがよろしいですか」との電話があった,(2)Yahoo! BBからの電話でISDNをアナログにしたが,後で間違いでしたと言われた,(3)Yahoo! BBを解約したが取り消しがうまくできておらず他社のサービスに乗り換えられない,(4)ADSLモデムを送ってきておきながら間違いだったということで回収に来た,などの情報が寄せられている。

 この問題を解決しない限り,電話サポートを開始してもユーザの不安は増すばかりだ。一刻も早いデータベースの再構築を望みたい。

(中道 理=日経バイト)