12月26日,NTTドコモは「iモード対応Java」の仕様を同社のWebページに公開した。年明け2001年早々にも発売予定とみられる「503i」端末が搭載するJava環境の詳細を記述したもの。今までは,この文書はNTTドコモのIP(情報提供業者)に限定して配布していた。今回の公開で,同社が推進するJava環境の全貌がはじめて一般に公開されたことになる。

 今回公開した文書は次の2点。いずれも,iモード対応Javaアプリケーションの開発者向けの技術文書である。

(1)「i モード対応Java コンテンツ開発ガイド~詳細編~第1.0 版」。iモード対応Javaのプログラミング・ガイド。
(2)「i モード対応Java コンテンツ開発ガイド~API リファレンス編~第1.0版」。iモード対応JavaのAPIリファレンス。特に,NTTドコモの独自クラス・ライブラリの機能を記述している。

 また,短時間で「iモード対応Java」の概要を把握したい読者は,上記の技術文書に目を通す前に,同社が公開したFAQを一読しておくと良いだろう。

 ドコモ版Javaともいうべき「iモード対応Java」は,J2ME MIDPの仕様を下敷きとしつつ,NTTドコモ独自のクラス・ライブラリを利用するため,J2ME MIDPベースのアプリケーションとは互換性がない。また,開発者は,様々な条件を念頭に置いて開発する必要がある。例えば,(1)アプリケーションのJARファイルのサイズは最大10Kバイト,(2)スクラッチパッド(J2ME MIDPで定める永続記憶デバイス)容量は最低5Kバイト,(3)アプリケーション/スクラッチパッドを,端末内には3つ以上を収録可能,といったスペックである。

 なお,実際の開発に必要なソフトウエアについては「近日中に公開」としている。

[iモード対応Java仕様の公開ページ]