日経ビズテックの発売後、多くの読者からご意見ご批判を頂いており、有り難い限りである。一方「書店で探したところ、そんなものはない、と言われた」と仰る方がおられる。この問題について述べる。

 日経ビズテックの船出号は「ムック」という形態を採っている。ムックとは雑誌の形状をした書籍である。書店で探したり注文される場合は「日経BPムック MOTの真髄」と仰って頂きたい。

 なぜ分かりにくいやり方をしたのか。それは日経ビズテックというブランドと、取り扱うテーマを同時に訴求することが難しいと考えたからである。雑誌の作り手側が「ビズテックとは、テクノロジーをビジネスに変換することだ」といくら力んでも、読者の方々は具体的に何が書いてあるのか直ぐには分からない。

 そこで「MOT」というテーマを強く打ち出すことにした。船出号は手に取って頂ければ分かるが、日経ビズテックというロゴはごくごく小さく印刷されている。MOTというテーマに関心を持つ方に手に取ってもらい、「日経ビズテックはこの領域を扱うのだな」と理解して頂く。

 日経ビズテックの第二号においては「知的財産」「プロジェクトマネジメント」といったテーマを強調する。第三号も同様である。こうしたことを繰り返し日経ビズテックというブランドを徐々に浸透させていきたい。

 ブランドを確立するにあたって、今回のやり方を採ることは本来適切ではない。しかし財布の事情など、色々と苦しい楽屋事情があり、やむを得ずこうしている。よろしくお願いします。