英Symbianは,2005年第2四半期と同年前半のモバイル・デバイスOS「Symbian OS」に関する未監査の業績を現地時間8月18日に発表した。それによると,第2四半期は,Symbian OSを搭載する携帯電話機の出荷台数が前年同期の260万台の3倍に相当する780万台を記録し,世界で同OSを搭載する携帯電話機の台数は3900万台に到達した。

 同年前期でみると,出荷台数は前年同期の500万台から191%増の1450万台。同期間の出荷台数は2004年通期の総出荷台数を上回った。

 前期は,世界で7社のライセンス取得者から54種類のSymbian OS搭載モデルが出荷された。その内,16モデルは欧州と日本で配備されている第3世代W-CDMAネットワークに対応している。18種類の新しいモデルは,富士通,三菱,米Motorola,フィンランドNokia,Panasonicからリリースされている。前年前期は6社から23モデルが出荷されていた。

 同社によれば,現在ライセンス取得者の11社が50種類のSymbian OS搭載携帯電話機の開発を進めている。前年前期は,10社が34モデルの開発を行っていた。

 また,同年前記には,サードパーティが作成した4122種類の同OS向けアプリケーションが利用可能となっている。この数は,前年前期の2512種類から64%増加した。

 同社CEOのNigel Clifford氏は,「同年前期の業績は喜ばしいが,Symbian OS搭載の携帯電話機は市場全体でみると比較的に規模が小さい。とくに大量出荷向けの低価格,ミッドレンジの携帯電話機への展開も視野に入れ,これからの携帯電話モデルへのSymbian OSの搭載を促進することによって出荷台数を伸ばすことに注力しなければならない」とコメントしている。

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