米Strategy Analyticsは米国時間8月15日に,西欧におけるモバイル・デバイス利用に関する調査結果を発表した。それによると,モバイル・デバイスを用いた無線通話およびデータ・アクセスの67%は,会社や自宅などの屋内で行われており,「移動性が最大の価値基準ではなくなってきている」(同社)

 「携帯電話は21世紀の基本的仕事ツールとして関心を集めている。一部のユーザーは,職場でも,自宅でも,移動中でも,常に重要なアプリケーションにアクセスしていたいと渇望している」(Strategy Analytics社Wireless Enterprise Strategies部門ディレクタのCliff Raskind氏)

 Strategy Analytics社Global Wireless Practice部門バイス・プレジデントのDavid Kerr氏によると,席から離れる際に携帯電話を持つことを好む職場ユーザーは,ノート・パソコンを持つことを好むユーザーより2倍以上多い。「モバイル・ワーカーは,気に入ったデバイスで通話をはじめ,電子メールやPIM機能などを充実させることに熱心だ。しかし,使い勝手,ナビゲーション,ユーザー・インタフェース,各種アプリケーションへのアクセスといった面で,まだ不満を感じている」(同氏)

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・モバイル・ワーカーの1カ月当たりの利用料金は平均78ユーロ,利用時間は平均420時間,SMSのやりとりは平均100件以上

・3分の1以上が,仕事関係で携帯電話を使用している

・3分の2以上がWi-Fi対応のノート・パソコンを使用しているが,3分の1以上がWi-Fiをめったに利用しないか,一度も利用したことがない

・モバイル・ワーカーの40%は無線対応PBXに関心がある

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