米EMC傘下の米VMwareが,サーバー向け仮想化ソフトウエアの全製品をデュアル・コア・プロセサ対応にすると米国時間8月16日に発表した。VMware社は,仮想化ソフトウエアの価格をコア数単位ではなくプロセサ数単位とするライセンス体系を適用する。

 デュアル・コア対応とした第一弾のサーバー向け製品は,7月に提供を開始した「VMware GSX Server 3.2」である。今後データ・センター向け製品「VMware ESX Server」「VMware VirtualCenter」の次版を対応させることで,全サーバー向け製品のデュアル・コア対応を完了させる。なおワークステーション/デスクトップ向けの「VMware Workstation」「VMware ACE」は,既にデュアル・コア・プロセサを利用できるバージョンを提供している。

 VMware社マーケティング担当上級副社長のJeffrey Engelmann氏は「デュアル・コア・システムの持つ膨大な処理能力を考えると,仮想化することが最適」と述べる。「デュアル・コア・システムを導入したら,デュアル・コア化で増えた性能を完全に引き出すために,当社の仮想化製品を使うべきだ。増えた処理能力はシングル・コア・プロセサを搭載するサーバーと同じ価格で活用できるので,デュアル・コア・システムを導入すればその価値を倍増することになる」(同氏)

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