米Mozilla Foundationは米国時間8月3日に,営利目的の100%子会社「Mozilla」の設立について明らかにした。「大衆への恩恵を目的としたMozilla Foundationおよびコミュニティをサポートし,革新的オープンソース・ソフトウエア配信のさらなる成功を目指す」(Mozilla社社長のMitchell Baker氏)

 新会社はエンドユーザー向け製品の開発と配布に注力する。マーケティングや宣伝といった配布関連の活動を行う。

 一方,Mozilla Foundationは,プロジェクトのガバナンス,インフラ,ソースコードに焦点を当てる。引き続きMozillaプロジェクトの中核として,オープンソース・プロジェクトの管理,ソースコードの管理および配布,ポリシーの策定,プロジェクト参加者の組織化にあたる。

 これまでMozilla Foundationで開発およびマーケティングに関わっていた多くのスタッフが新会社に移行する。ただし,Mozillaプロジェクトの運用に影響はなく,これまで培ってきた開発メソドロジも変わらないとしている。

「Webブラウザ『Firefox』の成功はFirefox自体にも,Firefox関連の商用製品にも,大きな経済効果をもたらした。これは初めから期待していたものではなく,主要目的を果たそうとした結果の副産物だ。この価値を慎重に管理することで,Mozillaプロジェクトの持続を可能にし,インターネットのオープン性と多様性を維持できる」(Mozilla Foundation)

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