米誌「CIO Magazine」は米国時間8月1日に,7月時点のIT支出に関する調査結果を発表した。それによると,IT予算は過去12カ月で平均9.0%増加しており,6月調査時の6.5%と比べて増加した。今後12カ月では10.1%増加する見込みで,6月調査時の6.0%を上回ると同時に,「2001年2月以降最大の伸び率となる」(CIO Magazine誌)。

 CIO Magazine誌を発行する米CXO MediaのGary Beach氏は「7月の結果は明るい話題だが,最近の支出変動をみる限り,IT支出が本当に回復したのかどうか,今後数カ月をかけて見極めることが重要だと思う」と述べている。

 調査は,企業のCIOと,CIOに相当する役職の181人を対象に,ITハードウエアおよびソフトウエア,サービス,インターネット関連の予算について,7月7~14日にアンケートを実施したもの。

 8つのITカテゴリに対する今後12カ月の支出について,「増やす予定」の企業は42.9%で,6月調査時の39.1%から増加した。「減らす予定」と述べたのは13.0%で,6月調査時の14.2%から減少している。

 データ・ネットワーキング装置,コンピュータ・ハードウエア,インフラ・ソフトウエア,セキュリティ・ソフトウエアなど,ほとんどのカテゴリが6月調査時よりも支出が増加している。唯一,通信装置がわずかに減少した。

 過去12カ月間で,ITの人件費(給料,手当,ボーナスを含む,ストック・オプションは除く)は平均6.8%増加している。IT専門職の人材については12.8%が「十分に足りている」と述べる一方で,20%が「確保が困難」としている。
 
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