フィンランドのNokiaは現地時間8月1日,同社会長兼CEOのJorma Ollila氏が2006年6月1日付けで同職を退任し,執行権を持たない会長に就任することを発表した。

 CEO職を引き継ぐのは,同社CFOを務めた経歴を持ち,現在,携帯電話事業を統括するOlli-Pekka Kallasvuo氏(52才)。同氏は2005年10月1日より社長兼COOに昇格し,2006年6月1日付けで社長兼CEOに就任する。

 また現社長のPekka Ala-Pietila氏は10月1日より執行顧問となり,2006年2月1日付けで退任する。

 Nokia社取締役会副会長のPaul Collins氏は,「Jorma Ollila氏は当社のCEOを13年以上,会長を6年以上務め,近代のNokia社を創りあげた功績を持っている。同氏が取締役会の会長に留まってくれることで,彼のビジネスや業界に関する知識,当社の課題やビジネス・チャンスについての視点を学ぶことができ,新しい人事にスムーズに移行できる」と述べた。

 また,来年よりCEO職に就くKallasvuo氏は次のように抱負を述べた。「Nokia社は,絶えず変化する環境に身を置くダイナミックな企業である。重要な転換期を迎えるモバイル通信業界において,当社の未来を形成できるように全力を尽くし,顧客が喜ぶ素晴らしい製品やソリューションの提供に努める」(同氏)

 米メディア(InfoWorld)によると,Nokia社は低コストの携帯電話を供給するアジアのメーカーに対抗するために,主要幹部の刷新を図っているという。同社は昨年の11月以降,ネットワーク事業部の責任者やチーフ・ストラテジ・オフィサの交代を発表している。

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