映画会社の米Twentieth Century Foxは米国時間7月29日に,次世代の光ディスク規格「Blu-ray Disc」に準拠したコンテンツのリリースについて明らかにした。北米,日本,欧州でのBlu-ray Disc対応ハードウエアの市場投入にあわせて,同社ホーム・エンターテインメント事業であるTwentieth Century Fox Home Entertainmentから,新作と古典を含めた映画やテレビ番組のタイトルを販売する。

 ちなみに同社は2004年10月より,同規格の業界団体Blu-ray Disc Association(BDA)に加盟している。

 Blu-ray Discは,波長405nmの青紫レーザーを使用した大容量光ディスク・フォーマットで,片面単層ディスクに最大25Gバイト,片面2層ディスクに最大50Gバイトのデータを記録できる。高解像度テレビなどの家電機器で長時間の記録が可能になるため,次世代の光ディスク規格として期待が寄せられている。高度な著作権保護技術や既存DVD規格との互換性を備える。

 BDAの役員会企業にはTwentieth Century Fox社のほか,米Apple Computer,米Dell,米Hewlett-Packard(HP),日立製作所,韓国のLG Electronics,三菱電機,松下電器産業,パイオニア,シャープ,ソニー,TDK,フランスのThomson,米Walt Disney Pictures and Televisionなどが名を連ねる。現在同団体に130社以上が参加しているという。

 Twentieth Century Fox社がリリースする予定の映画タイトルには,「ALIEN(エイリアン)」「DIE-HARD(ダイハード)」といったシリーズ作品や,「THERE'S SOMETHING AbouT MARY(メリーに首ったけ)」「MOULIN ROUGE(ムーラン・ルージュ)」のほか,「SOUND OF MUSIC(サウンド・オブ・ミュージック)」「ALL ABOUT EVE(イヴの総て)」「GENTLEMAN'S AGREEMENT(紳士協定)」などが含まれる。テレビ番組タイトルは,「THE SIMPSONS(シンプソンズ)」「24(トゥエンティ・フォー)」「X-FILES(X-ファイル)」など。

 Blu-ray Disc対応コンテンツのリリースについて同社は,「当社作品における視聴者体験を向上し,現在家庭にあるライブラリとの下位互換も提供する一方で,知的財産を積極的に保護する」としている。

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