「ソフトウエア業界の幅広い技術部門において新境地を開き,新製品のパイプラインを拡張するとともに,移り変わる顧客のニーズの変化に遅れることなく対応するように投資を行うことが,Microsoft社にとって将来も引き続き成長するための最優先事項である」。米MicrosoftのCEOであるSteve Ballmer氏が米国時間7月28日,年次アナリスト会議において2006会計年度のビジネス戦略を聞きに集まった300人を超えるアナリスト,投資家,ジャーナリストを前にスピーチを行った。

 「Microsoft社が革新なしで成長することはあり得ない。当社では,現在中心となっている事業に注力するだけでなく,広告とサブスクリプション収入をベースとする幅広い新しいサービスの部門で競争に勝つことによって成長を成し遂げるだろう」(同氏)

 同社は,クライアントOS,Office,Windows Mobile 5.0,Xbox用ゲーム・コンソール,MSN Searchといった幅広い製品やサービスで新バージョンのリリースや機能拡張を予定している。同氏によれば,2006年におけるMicrosoft社の製品パイプラインは過去3年間の2倍になるという。

 同氏は,革新と成長の相関関係の証拠として,同氏は過去5年間でMicrosoft社が研究開発費を25%増額し,売上高が250億ドルから400億ドル,営業利益が120億ドルから190億ドルに伸びたことを指摘している。また,同じ5年間で情報技術関連の大手企業25社の総営業収益において,Microsoft社のシェアが18%から23%近くに伸びたことをチャートで示した。

 同氏はスピーチの中で「Microsoft社は将来を信じ,将来に投資する」として,同社が過去12ヶ月間で80億ドル分の自社株を購入していることを明らかにした。

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