米国の非営利調査機関Pew Internet & American Life Projectが,米国のティーン・エイジャによるインターネット利用について調査した結果を米国時間7月27日に発表した。それによると,インターネットを利用しているティーンは約2100万人に達し,その約半数が毎日利用しているという。また,家庭でブロードバンド接続をしているティーンは51%だった。

 調査は2004年11月に,米国の12~17才の若者1100人と,その両親を対象に実施したもの。

 ティーンはさまざまな技術を使ってインターネットを利用している。デスクトップ・パソコン,ノート・パソコン,携帯電話,PDA(携帯情報端末)といったネットワーク対応機器を1つ以上利用しているティーンは84%。自分専用の携帯電話を所有しているティーンは約45%だった。

 また、ティーンのネット・ユーザーにその利用法を尋ねたところ,以下のような回答が得られた。

・オンライン・ゲーム:81%
・ニュースの閲覧:76%
・オンライン・ショッピング:43%
・ヘルス関連情報の入手:31%

 インスタント・メッセージング(IM)を利用するティーンのネット・ユーザーは75%で,IMに費やす1日当たりの平均時間も4年前と比べ延びている。また,ティーンはIMと電子メールを相手によって使い分けていることが分かった。「先生や学校など“大人”とのやり取りや,詳しいメッセージを送る場合に電子メールを用い,友人との毎日のコミュニケーションにはIMを利用している」(Pew Internet & American Life Project)

 ティーンがインターネットにアクセスする場所も多岐にわたる。最も多いのは「自宅」で87%,次いで「学校」が78%。ほかには「友人や親戚の家」(74%),「図書館」(54%),「コミュニティ・センターや青年センターなど」(9%)が挙げられた。

 さらに調査から,15~17才の女子がインターネットの“パワー・ユーザー”であることが分かった。IMを利用したことがある15~17才の女子は97%で,同世代の男子(87%)を上回った。テキスト・メッセージングを利用したことがあるこの年齢層の女子が57%であるのに対して,同世代の男子は40%だった。

 「ティーンはさまざまな場所からインターネットにアクセスしており,オンラインで過ごす時間も増えている。またIMやテキスト・メッセージングといった機能をすぐに習得し,モバイル機器を使ってその恩恵を最大限に受けているようだ」(Pew Internet & American Life Project,上級リサーチ・スペシャリスト)

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