企業向けグリッド・コンピューティングの普及を促進するコンソーシアムEnterprise Grid Alliance(EGA)は米国時間7月25日に,企業向けグリッド・コンピューティングにおけるセキュリティ上の要件を解説した文書「Enterprise Grid Security Requirements」を公開した。企業向けグリッドを構築する際のリスク管理の評価と意志決定に役立つ情報を提供するとしている。

 同文書は,EGAの参照モデルをベースとし,同コンソーシアムのセキュリティ作業部会(Grid Security Working Group)の技術成果物を盛り込んだ。グリッド・コンピューティング特有のリスクと脅威について説明し,組織を保護するための各種セキュリティ要件の解説が含まれる。「企業向けグリッド・コンピューティングの技術およびサービス・プロバイダは,同文書を活用して,より安全な製品開発とシステム設定を行うことができる」(EGA)

 EGAは,同文書を公開することによって,冗長的な規格策定作業の削減と,グリッド・コンピューティングの導入促進を図る。将来版では,今回挙げたセキュリティ上の課題を解決するための既存および新たな技術やプロセス,勧告プラクティスなどを記す予定。

 Enterprise Grid Security Requirementsは,EGAのWebサイトからダウンロードできる。

◎関連記事
グリッド・コンピューティングの業界団体EGA,企業向けグリッドの参照モデルを発表
NEC,米Intel,米Oracle,米Sunなど,企業向けグリッドの普及促進に向けた団体「EGA」を設立
グリッド・コンピューティングの業界団体EGAに新規メンバー5社が参加
グリッド・コンピューティングの業界団体EGA,欧州/中東/アフリカ地域向け委員会を発足
「グリッド・コンピューティング,2005年のマーケティング予算は大幅増」,米調査 
「現行のライセンス・モデルはグリッド・コンピューティング導入の大きな障壁」,米調査
米Dell/米EMC/米Intel/米Oracle,企業向けグリッド構築活動「Project MegaGrid」で協力
「グリッド・コンピューティング,2005年のマーケティング予算は大幅増」,米調査

[発表資料へ]