ドイツのSAPが,2005年第2四半期の決算を現地時間7月21日に発表した。売上高は20億2000万ユーロ(約24億5400万ドル)で,前年同期の18億ユーロ(約21億8600万ドル)に比べ13%増加した(為替の影響を除いた場合は14%増)。純利益は2億8900万ユーロ(約3億5100万ドル)で,1株当たり利益は0.93ユーロ(約1.13ドル)。前年同期は純利益2億4900万ユーロ(約3億200万ドル)で,1株当たり利益0.80ユーロ(約0.97ドル)と比べ16%の増益となった。

 プロフォルマ・ベースの純利益は3億1400万ユーロ(1株当たり利益は1.01ユーロ)で,前年同期の2億7300万ユーロ(同0.87ユーロ)から15%増加した。また,営業利益は4億6000万ユーロで,前年同期の3億9100万ユーロに比べ18%増えた。

 ソフトウエアによる収入は5億7600万ユーロで,前年同期の4億9700万ユーロに対し16%増。地域別にみると,米国が1億7400万ユーロ(前年同期比24%増),欧州/中東/アフリカが2億8900万ユーロ(同9%増),アジア太平洋地域が8500万ユーロ(同23%増)。

 大手4社(米Microsoft,米Oracle,米Siebel Systems,SAP社)の合計ソフトウエア収入のうちSAP社の占める割合は,世界市場が58%(前年同期比4ポイント増),米国市場が41%(同5ポイント増)。

 「当期も売上高,営業利益,1株当たり利益を確実に増やすことができた。全地域でソフトウエア収入が好調だった結果,大手4社のなかで市場シェアの拡大を継続させ,米国市場におけるリードを広げられた」(SAP社CEOのHenning Kagermann氏)

 SAP社は2005年通期の業績見通しについて,「4月時点の予測と変更はない」としている。2005年通期のソフトウエア収入は前年比10~12%増,プロフォルマ・ベースの1株当たり利益は4.70~4.80ユーロの範囲とみる。

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