米Googleは米国時間7月19日,中国に研究開発(R&D)センターを設立することを発表した。同センターの責任者には元米Microsoftの幹部であるKai-Fu Lee氏を起用する。2005年第3四半期にオープンする予定。

 Google社は同センターを設立することで,中国の人材を発掘すると同時に,現地の大学や研究機関と協力体制を敷く。Lee氏は,Google社中国事業のプレジデントも務める。

 「中国でのR&Dセンターの開設は,世界中のユーザーや提携先に最高の検索サービスを提供するという我々の取り組みを推進する」(Google社Engineering部門バイス・プレジデントのAlan Eustace氏)

 Lee氏は音声認識および人工知能分野の研究で知られており,Microsoft社ではNatural Interactive Services部門のコーポレート・バイス・プレジデントを務めていた。また,1990年代後半には,同社の中国における研究施設Microsoft Research Chinaを立ち上げた。

 なおMicrosoft社は,Google社のLee氏起用に関して訴訟を申請したことを同日明らかにした。Microsoft社は,Lee氏のGoogle社入社が,Microsoft社と同氏が交わした従業員の機密保持および非競合に関する契約に違反すると主張している。

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