米IDCは,Webサービスに関して調査した結果を米国時間7月14日に発表した。それによれば,同社は,2004年に世界でWebサービスのソフトウエアに投じられた総額が23億ドルを超えると推定している。これは,前年の倍以上に相当する。

 同社は,この先5年間でWebサービスへの投資額が大幅に増加し,2009年までにおよそ149億ドルに達すると予想している。

 IDC社によれば,ベンダーの注目は,Webサービスの開発から,セキュリティ,管理,メッセージング,イベント処理サービスを組み込んだ複合型ソリューションへと移行している。Webサービスを採用している企業は,コンセプト実証型の導入からより確実な導入に進展している。

 同社のSandra Rogers氏は,「Webサービスは,おもに技術ベンダーが導入してきたが,これからもその傾向は続くと考えられる。そして,企業が直接すべての開発と複雑なプロセスに取り組むよりも,統合型ソリューションを介してWebサービスの利用が普及するだろう」と予想している。

 Webサービス・ソフトウエアの市場は,現在およそ3分の2が北米に集中している。同レポートでは,今後の同市場に影響を与える大きな要因として,ベンダーと製品の統合,標準規格の導入,ライセンス・モデルの発展,価格圧力などを挙げている。

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