イスラエルのピア・ツー・ピア（PtoP）サービス会社iMeshは米国時間7月11日に，ソニー米国法人Sony Corporation of AmericaとドイツBertelsmannの合弁会社であるSONY BMG MUSIC ENTERTAINMENTと音楽配信に関する提携を結んだことを発表した。「合法的PtoPに向けた重要な転機となる」（iMesh社）
合意条件のもと，SONY BMG社は同社が所有するデジタル・コンテンツをiMesh社の新たなPtoPサービスにライセンス供与する。「PtoPファイル交換に共通する多くのメリットをユーザーに提供する一方で，著作権所有者への報酬を保証するという，当社の取り組みを推進するものだ」（iMesh社）
新サービスは年内に開始する予定。各種ジャンルの幅広いコンテンツを揃え，PtoPコミュニティ内で検索およびダウンロードできるようにする。1曲ずつの支払いプランと，サブスクリプション・ベースの支払いプランを用意する。
「SONY BMG社は，当社がPtoPのパワーとメリットを合法的なモデルへ移行しようとする姿勢をすぐに認めてくれた。SONY BMG社と協力し，新たな音楽配信の領域を切り開くのを楽しみにしている」（iMesh社執行会長のRobert Summer氏）
SONY BMG社Global Digital Business Group部門プレジデントのThomas Hesse氏は，「当社の音楽がiMesh社の新サービスで利用可能になるのは嬉しいことだ。同サービスは消費者に魅力的な体験を提供しつつ，著作権を尊重している」と述べた。
iMesh社は初期PtoPサービスのひとつで，1999年設立。著作権侵害で音楽業界から訴えられたが，2004年7月に和解に達している。その後，PtoP技術を用いた有料音楽配信サービスへの転向を図っている。
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