米Dellと米Napsterは,大学キャンパス向け音楽配信サービスの提供で協力する。Dell社が米国時間7月6日に明らかにしたもの。導入第1弾として,今秋よりワシントン大学(University of Washington)で音楽配信サービスを開始する。

 Dell社のブレード・サーバー「Dell PowerEdge 1855」上でNapster社のデジタル音楽サービスを運用し,利用可能なネットワーク帯域幅を減らすことなく,合法的な音楽配信サービスを学生に提供する。「非合法音楽ダウンロード・サービスと違い,ウイルスやスパイウエアなどの危険がほとんどない」(Dell社)

 ワシントン大学の配信システムは,ワシントン州シアトルのキャンパスに10台のDell PowerEdge 1855を設置し,Napster社のキャッシュ・アプリケーション「SuperPeer」を動かす。キャンパスのネットワーク内にあるキャッシュ用サーバーに音楽ファイルなどのコンテンツを保存し,そこから配信する。そのため,ネットワークの速度を落とすことなく,数百人に対して同時にデータを配信できるという。

 Dell社はワシントン大学の教員,職員,学生に対し,パソコンや電子機器,音楽プレーヤの割引販売も行う。

 なお,米メディアの報道(internetnews.com)によると,Napster社はコーネル大学(Cornell University),ジョージ・ワシントン大学(George Washington University),バーモント州のミドルベリー大学(Middlebury College),マイアミ大学(University of Miami),ロチェスター大学(University of Rochester),南カリフォルニア大学(University of Southern California),バンダービルト大学(Vanderbilt University),オハイオ州のライト大学(Wright State University)でも大学キャンパス向け音楽配信サービスを提供しているという。

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